SDGs活動

当社のSDGsへの考え方

       

 昨今よく見聞きするSDGsについてですが、簡単に言えば「17つの目標に対して各々が出来ることを行い、2030年までに今より良い世界にしていこう」だと考えております。

 僕自身は、自社のSDGs活動に対して数年前より既に始めている、そもそも本来、健全な企業あれば企業活動を通じ社会貢献を行っているので、何かしら既にSDGsの活動を行っていると解釈しておりました。当然に17つ全ての項目に取り組むことは難しいですが、中小企業、地元企業として一部の項目につき今後とも引き続き活動を続けていきたいと考えております。

 加藤組のトップはSDGsなんてボランティア活動には興味はなく、自社の企業利益のことしか言っていないと思われている職員をはじめ利害関係人の方々が居られたら非常に残念です。企業が活動を起こすことの前提に「安全と利益」は絶対です。安全については法律やセミナーがあります、よって皆様にも身近な存在かと思います。しかし利益を出すことについては法律がなく、僕自身が言っていくしかないのです。社員教育についても一緒です、当社職員は教育の大切さに対して認識が少し弱いと常々感じております。どんなに立派な企業ビジョンを掲げても前提となる利益を欠いていては、企業活動を継続していくことは不可能です。

 分かりやすく具体例をまとめてみました。いつも皆さんが仕事で行っていることが既にSDGsの活動になっております。日々行っている行動がSDGs活動の一部になっていることを認識し、今まで以上に成果が出せることを願っております。

 

 1 貧困をなくそう

 2 飢餓をゼロに

 3 すべての人に健康と福祉を

 企業活動の成果による納税が大きいと考えております。当社は公共工事を主な企業活動にしており原資は税金であることは言うまでもありません。しっかり納税し、事業継続を行うためにも企業として高品質な成果物の提供と、高い利益率を維持することは必要だと考えております。税の循環を通じて社会福祉や医療への貢献が出来れば幸いです。

 原則として当社の下請企業、協力会社、取引先などへの発注も岡崎市内に本店を置く企業とし、税の循環を促進すると共に、下請発注についても社会保険加入企業への発注や、加入促進の指導を行っております。また、下請発注時に法定福利費を計上し社会保険料相当分の負担や、建設業退職金共済への証紙負担をはじめ、安全大会では全関係会社及び当社職員も含め安全の大切さを再度認識しております。元請企業としての責務を全うし、建設業界の発展及び関わる人々の社会福祉の向上に努めてまいります。

 

 4 質の高い教育みんなに

 5 ジェンダー平等を実現しよう

 当社の経営方針でもあるように、社員教育へはチカラを入れておりますが理想としている段階へは至っていません。建設の仕事で必要な資格などは若手職員をはじめ良く取得できていると思いますが、建設系以外の事へも視野を広げて頂きたいです。本社の棚にセミナー案内のコーナーがありますが、内容の差し替え更新ばかりで、自発的にセミナーへの参加申込みがなく残念です。建設関係の資格、セミナーはもちろんの事、様々な分野で企業成果につながる可能性があることへの教育に対し、積極的に投資を行っていく方針です。

 また現状当社の女性職員の割合は少なく、職務も総務事務職のみとなっております。中堅大手をはじめ女性監督、女性作業員は年々増えていると感じております。当社としても目指していきたいですが、なにぶん実績がなく最初の一人目の採用が非常に不安でありますが、企業として乗り越える必要はあります。よって達成目標のターゲットに掲げさせて頂きます。

 

 6 安全な水とトイレを世界中に

 7 エネルギーをみんなに、そしてクリーンに

 当社は事業で下水道工事を行っており、世の中の安全な水には大きく関わっております。またトイレ改革は建設業界でも労働環境の向上及び女性職員を増やすためにも有力なコンテンツとして成長していると近年は感じております。当社も採用しているバイオ細菌トイレなどは、その一環であると考えております。工事にて使用する重機や車両についても低騒音、低振動はもちろん省エネ効果のあるものを採用しております。また2009年より続けておりますISO14001でも行っている環境マネジメントの継続をはじめ、職員一人ひとりの小さな行動の積み重ねが大切だと考えております。

 

 

 8 働きがいも経済成長も

 9 産業と技術革新の基盤をつくろう

10 人や国の不平等をなくそう

 働きがいと経済成長の向上は僕の目指している理想にかなり近いです。しかも企業として好循環のレールに乗ってしまえば理論上は、達成について比較的簡単だとも考えております。ただし、どのようにして好循環のレールに乗るかが課題です。休日を増やし、有給取得率も上がり、残業時間も減り、昨今のコロナ対策として休業補償も採用しました。賞与も年3回とし、ここ数年の労働環境は向上していると感じております。以前が悪すぎたと言う見方もできますが、現状については満足しております。さて、本題ですが労働環境の向上はイコール「働きがい」なのかは疑問があります。もっと僕も含め職員一人ひとりが当社の企業活動により得られる成果を理解しプライベート含め幸せに過ごす必要があり、この部分に好循環のレールに乗るヒントがあると考えております。

 また、当社の土木技術は市内をはじめ愛知県下でも、自信をもって提供できるプロダクトだと考えておりますが、満足はしておりません。それは技術的な部分は強いと感じておりますが、顧客に対しての提案力や立案力が弱く、特に民間受注では顕著であり建築会社、不動産会社などとのパートナー事業の実績が少ないです。土木以外でも建築、とび土工、舗装、解体などシェア拡大の余地はあり、チャレンジをしていく事が企業基盤確立に繋がると感じております。

 人事考課に対する考え方です。当社HP内に公表しております「企業公表データ」にて詳しくは掲載しておりますが、有給取得率、残業時間など各職員によるバラツキがあります。優秀な職員ほど多くの現場を消化して頂き休みが取れず、企業として当該職員に甘えてしまっている事実があります。国の不平等は僕では無理ですが、組織内の不平等を解決するのは僕しかいません。職員が僕に意見を言いやすい職務上の態度に努めます。

 

11 住み続けられる、まちづくりを

12 つくる責任つかう責任

 インフラ整備は街づくりの重要な一角を担っております。引き続き高品質な土木構造物をプロダクトしていくと同時に、ボランティア活動として定期的に行っております国道248号線の美化清掃運動をはじめ、地元の行事や各種ボランティアへの参加を行い地域のまちづくりに貢献してまります。

 食料品の廃棄が世界的に大きな問題ですが、建設業界でもムダをなくす活動は進んでおります。リサイクル資源をはじめ、産業廃棄物マニフェストによる資源の徹底管理などです。また施工管理により工事着工前に材料および資材、機械の数量を的確に把握し、ムダのない材料発注、エネルギー消費に努めております。

 

13 気候変動に具体的な対策を

14 海の豊かさを守ろう

15 陸の豊かさも守ろう

 最近のゲリラ豪雨をはじめ気候変動はインフラ整備に関わる当社としても非常に悩ましく、全国各地で自然災害のニュースには驚くばかりです。主に当社は台風、豪雨、豪雪などの自然災害に対して岡崎市及び愛知県と協定を結んでおり倒木処理や雨水対策、除雪作業なども行っております。

 土木工事は以前、残念ですが自然を破壊していると言うイメージを持たれていた時代がありました。近年では学問や研究が進み適切に工事を行うことで、人間と自然とが共存できる事が分かってきました。土木会社の立場としても過剰な公共工事は必要ないと考えております。治山工事、林道開発工事は山を守り、河川工事や下水工事により川や水を守り、しいては海を守る事へ繋がれば幸いです。

 

16 平和と公正をすべての人に

17 パートナーシップで目標を達成しよう

 当社は各種ハラスメントの撲滅を徹底し、コンプライアンスを遵守いたします。

また、岡崎市や愛知県との災害協定はもちろんの事、必要に応じ警察や消防などの機関と連携し、交通事故の後処理などの道路管理も行っております。

 

最後に全体を通じて

 多少の無理くり感はありますが、すべての項目に少なからず接点がある事には驚きました。大切に感じたことですが、17すべての項目について何かしらの相関関係があることに気づきました。ある項目のターゲットを達成しようと考え、活動内容を向上させた結果、まったく別の他の項目のターゲットも達成されてしまう様なことが起きると考えております。

 また17つの目標には、それぞれ項目別に達成目標も示されており、僕自身はSDGs活動の初級の段階であります。現状は今出来ていることで精一杯でありますが、引き続き企業が存続し、そして成長し余裕が生まれましたら、今以上に活動を行えれば良いと考えております。

 最後に僕にSDGsを教えてくれた方が、SDGsの活動は社会貢献でなく、社員研修や企業広報であると同時に、企業の魅力向上であると仰られておりました。感じたことは、当社は以前からISO認証を受け採用しておりますが、ISOに対しても、社員研修、企業広報、企業の魅力向上の側面は大いにあると考えております。なぜなら当社の利害関係人である人々が、SDGs活動を当社に対する要求事項としていると言う側面もあるからだと考えております。

 将来的には、皆様が楽しく、地元や地域の方々を交えた有意義なイベント活動を行えるようになることを夢見て、当社のSDGs活動の在り方、考え方をまとめさせて頂きます。

2021年9月18日

㈱加藤組 加藤嘉泰